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映画を映画足らしめているもの

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「ホビット 竜に奪われた王国」を観た。
このシリーズはずっと観てるんだけどやっぱり面白い!
で、今回はじめてHFR(ハイフレームレート)って奴を体験したんですが
コレが色んな意味で衝撃的でした。

通常映画とは一秒間に24コマの映像が流れるんだけど、HFRでは倍の48コマ。
それで映像としてはすごい滑らか&明るくなるんですが、
個人的には妙に画面がビデオ的というかメイキング的になっちゃった気が。。。

いや、素晴らしいんですよ、すごくキレイで残像もなく。
アクションで特に3Dとかになると動きの多いシーンでは
チラツキがあったりするじゃないですか。
そういうのは全然無くなるんですごく見やすいんですけど、
どーしてもその「テレビドラマの西遊記」観てるような感じが脳裏をよぎるというか。

テレビドラマやビデオは一般的に
「60i(インターレース)」という規格で作られてまして、
厳密に言うと違うんですが、一秒間は60コマでできています。
するとすごく滑らかというか、現実に近い映像になるのですが、
映画はそれよりも伝達する情報量が少ないわけです。

モノクロ映画なんてものは更に情報量が少なく、
その色彩は観客の想像に委ねられます。
でもモノクロだからといって観た時の感動ってそんなに損なわれませんよね?

足りない情報は人間は脳で補おうとしますが、
その時に観客の想像力を使います。
想像力を働かせる余地こそ、映画を映画足らしめているものではないのでしょうか。

やたらと滑らかで現実感のあるファンタジーを観て、
そんなことを沸々と考えました。

いや、「ホビット 竜に奪われた王国」はすごくいい映画ですけどね!! 
 

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新年あけましておめでとうございます!
ということで(どういうことだ?)
若干遅いですが、2013年公開の映画ベスト10を発表しまーす。

【第10位】
「風立ちぬ」
まずはご存じ、風立ちぬ。堂々の10位です!個人的には最近の宮崎作品は観終わって何年か経ってから徐々に自分の中で評価があがってくるので、これも長い目で観るともっと順位は上かも!?
 
【第9位】
「キャビン」
後半のぶっとび具合がマジ最高です。映画バカここに極まり!

【第8位】
「クラウドアトラス」
あー、好きだわ、こういう話。ってずっと思いながら観てました。全然、別時代別世界の物語を交互に描きながら練り上げる壮大な物語。村上春樹の「世界の終りとハードボイルドワンダーランド」をなんとなく思い出しました。

【第7位】
「パシフィック・リム」
冒頭の橋を潰すシーンよかったなあ。怪獣ものでは「グエムル」で、平和な日常の中に遠くから怪物がやってくるあの登場シーンに次ぐ名シーンでした。

【第6位】
「そして父になる」
全然素晴らしい作品なんですが、期待度が高かっただけにちょっと肩すかしを食らいました。一番よかったのはリリーフランキー!

【第5位】
「フラッシュバックメモリーズ3D」
3Dの新しい使い方を感じさせた逸品。人間の記憶とは何か?そしてそれを失った時に私たちはどうなるのか、を考えさせられる作品。

【第4位】
「きっと、うまくいく」
昔インドで旅をした時にけっこうインド映画を観ましたが、そんなTHE・インド映画の匂いを漂わせながらも、まったく別次元のものに仕上がっている傑作。映画観てスカっとしたいならぜひ!

【第3位】
「チチを撮りに」
余命短い父親を写真に撮りに行くというある意味王道的なストーリーながら、伏線を丁寧に張った脚本は見事。インディーズ映画の手本です。ファーストカットがものすごく秀逸だが、ラストカットだけが個人的には不満。

【第2位】
「ゼロ・グラビティ」
観たことない、がてんこ盛り。映画というよりはアトラクションという、カテゴリーを超えた一本。
車酔いしやすい人はまじ注意です。

【第1位】
「ライフ・オブ・パイ」
やっぱり2013年の1本と言えばこれでしょう!
映像美だけでなくよく練られた深い脚本は圧巻!終盤の「え…?ええ?!」となる展開にはただただ脱帽です。


2014年も、たくさん映画館で観るぞー!



ゼロ・グラビティという隕石

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そろそろ今年観た映画のベスト10でも決めたいところだが、
12月になって恐ろしいディープインパクトがやってきた。
各所で話題のアルフォンソ・キュアロン「ゼロ・グラビティ」なわけだが、
もうこれは今年の、どころか21世紀の大傑作だな。
「見たことない」が、ほぼ全編。

キュアロンのデビュー作「天国の口、終りの楽園。」は
マイフェイバリットムービーのかなり上位の一つなんですが、
前作の「トゥモローワールド」しかり、この監督は
徹底して「生きる」ことに向き合っていてる気がします。
ああ、「天国〜」の終盤の切なさ足るや!
(未見の人は人生の何割か損してるんでぜひ!)

映像美ばかりが注目を浴びていますがシンプルな脚本も良かったと思います。
ちょいとネタバレになりますが、サンドラ・ブロックが
地球と交信するシーンとかなかなか印象的ですね。
その裏側を描いたスピンオフムービーもよかった!

賞賛しだすとキリがないので敢えていちゃもんつけるなら、
明らかに物理法則的におかしいところありましたね。
ジョージ・クルーニーが遠くにいっちゃうところ。
あれ、いったん止まってるから、手を離したって飛んでかないよね?違う?

「ゼロ・グラビティ」オススメです!

あ、こっちはマイケル・ジャクソンのゼロ・グラビティです↓
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「深呼吸する惑星」観た

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今日は森ノ宮ピロティホールで第三舞台の解散公演「深呼吸する惑星」を観てきた。
大学の頃「トランス」を観たのをきっかけに、舞台観たりエッセイ読んだり、鴻上尚史さんにはかなり影響を受けたなぁ。

で、今日の舞台は、よくも悪くも鴻上ワールド(特に第三舞台の頃)が満載で、
懐かし新しく、嬉し悲しく。まぁ、一言で言うとよかった!

鴻上さん、お疲れ様でしたっ!

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大人計画のミュージカル「キレイ」を観てきました。

http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/event/kirei/

2000年の奥菜恵主演の公演に次ぐ、再演。

初演をDVDで3回ほど観て、サントラも持っている
「キレイ」マニアの私としては、ぜひ押さえておかねばと
なんとかチケットをゲットし、仕事を押さえ込み行ったのですが、
やっぱりすごーーーーっいすよ、松尾さん!

休憩を入れて4時間以上ありましたが、
まったく中だるみを感じさせない緻密な脚本。
そして初演よりも分かりやすくなった作品テーマ。

拍手ですよ拍手。


人間って、みんな矛盾を抱えて生きていて、
ドロドロしてぐちょぐちょなんだけど、それを踏まえて
生きていくって、ステキなことなんだな。
そんなことをしみじみ思った8月の夜。



審判

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寺山修司の実験映画「審判」です。

前衛をアイデンティティとしていた寺山らしく、
この映画は、会場にいる人たちがスクリーンに
釘を打ち付けることで完結するという先端っぷりを発揮してます。

事前に渡された釘をいつ使うのかと、待つ観客。

観客の参加なしに映画は終わらないという
ずば抜けたこのアイデアだけで「審判」は
後世に残る名作となっています。

突き抜けよう。

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