映画を映画足らしめているもの
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「ホビット 竜に奪われた王国」を観た。
このシリーズはずっと観てるんだけどやっぱり面白い!
で、今回はじめてHFR(ハイフレームレート)って奴を体験したんですが
コレが色んな意味で衝撃的でした。
通常映画とは一秒間に24コマの映像が流れるんだけど、HFRでは倍の48コマ。
それで映像としてはすごい滑らか&明るくなるんですが、
個人的には妙に画面がビデオ的というかメイキング的になっちゃった気が。。。
いや、素晴らしいんですよ、すごくキレイで残像もなく。
アクションで特に3Dとかになると動きの多いシーンでは
チラツキがあったりするじゃないですか。
そういうのは全然無くなるんですごく見やすいんですけど、
どーしてもその「テレビドラマの西遊記」観てるような感じが脳裏をよぎるというか。
テレビドラマやビデオは一般的に
「60i(インターレース)」という規格で作られてまして、
厳密に言うと違うんですが、一秒間は60コマでできています。
するとすごく滑らかというか、現実に近い映像になるのですが、
映画はそれよりも伝達する情報量が少ないわけです。
モノクロ映画なんてものは更に情報量が少なく、
その色彩は観客の想像に委ねられます。
でもモノクロだからといって観た時の感動ってそんなに損なわれませんよね?
足りない情報は人間は脳で補おうとしますが、
その時に観客の想像力を使います。
想像力を働かせる余地こそ、映画を映画足らしめているものではないのでしょうか。
やたらと滑らかで現実感のあるファンタジーを観て、
そんなことを沸々と考えました。
いや、「ホビット 竜に奪われた王国」はすごくいい映画ですけどね!!